[現場インタビュー①] キム・スンギュ、「私の胸の内、蔚山以外のチームを考えたことない」
スポータルコリア
※一部要約
「行く前に約束した。また来ると。常に心に抱いていた。蔚山現代以外の他のチームは考えたことない」
大韓民国No.1守門将キム・スンギュの顔からは、トキメキと悲壮さが同時に滲み出ていた。
蔚山は26日にキム・スンギュの合流を伝えた。
2016年1月以降、3年6ヶ月ぶりに虎穴に戻ってきた。
24日にメディカルテストを終えたキム・スンギュは、契約書に印鑑を押した。
26日午後4時頃、個人の荷物をいっぱいにして蔚山のクラブハウスに姿をあらわした。
事務局員と挨拶を交わした後、割り当てられた部屋を確認した。
すべてが馴染み深かった。
まるでずっと暮らしていた選手のように。
久しぶりに取材陣と向き合った彼は「我が家のように気楽だ。昨日もここにいたみたいだ。まだ運動をしてなくて実感がない」と笑った。
義理を守った。
他クラブの獲得オファーを拒み、実家を選んだ。
誰であっても揺れるしかない好条件だった。
それでも本人は確固としていた。
胸中に蔚山をしまっていた。
キム・スンギュは「日本を発つ前から蔚山に戻らなければならないと思っていた。行く前にファンとした約束だった。他チームが提示した条件と比較しなかった。考えすらしなかった。決定に大きな困難はなかった」と打ち明けた。
3年6ヶ月という時間。
キム・スンギュが去った後、蔚山は多くのことが変わった。
首長はキム・ドフン監督で、コーチングスタッフも変わった。
選手構成でも大きな変化があった。
2017年に史上初めてFAカップで頂点に上り、リーグで着実に上位圏に留まって巡航した。
ACLにも出た。
今シーズンはリーグで全北現代と2強を形成し、2005年以来14年ぶりの優勝カップを狙う。
その最後のパズルがキム・スンギュである。
彼は「ヴィッセル神戸に行っても蔚山の試合を把握していた。親しい兄らとずっと連絡していた。蔚山のサッカースタイルをよく知っている。キム・ドフン監督はビルドアップを強調される。したいサッカーだった。期待している」として、「長い間席を外した。以前はただ気楽だったが、今はより責任感がある。大きく変わった。率直に気楽ながらもワクワクしていて、緊張もある」として、一日でも早くゴールを守って存在感を示したいと明かした。
キム・スンギュは誰よりも蔚山への愛着が大きい。
単にユース出身だからではない。
現在の自分があるようにしてくれたことに対する有り難みがある。
クラブもやはりずっと関心を持って見守ってきた。
休息期はいつも蔚山を訪れて体を作った。
このときクラブも配慮した。
事務局員の一部も安否を尋ね、力を加えた。
そういう惹かれるところがキム・スンギュの心を動かした。
本人もやはり「(イ・)グノ、(パク・)チュホ兄さん、友人のジョン・ドンホといつも連絡していた。互いの近況を伝えつつ激励もしていた。しばらく離れていたとき、蔚山に来てクラブのおかげで運動して、よく過ごすことができた。今年1月のアジアカップに行く前もかなり役立った」と有り難みをあらわした。
キム・スンギュは2014ブラジルワールドカップ、2018ロシアワールドカップを経験し、2019アジアカップでも主戦としてゴールを守った。
Jリーグで3シーズンの間に30試合以上出場し、頭角を現した。
だが"バルセロナ化"を宣言した神戸の無理な外国人選手獲得の推進で、キム・スンギュは犠牲となった。
悪条件の中で最後まで韓国出身GKの優秀性を証明し、本人にとって貴重な経験となった。
実際、彼の日本生活は外部にあまり知られてなかった。
「神戸に移籍したとき、これまでの蔚山のサッカースタイルと大きく違っていた。早く適応するために努力した。率直に文化的、サッカー的に韓国と日本は大差ない。あえて挙げるなら、Kリーグには韓国の指導者が多いが、Jリーグは指導者の国籍が多様だ。国別のサッカーを色付けようとする。自然と各チームごとにサッカースタイルに違いが生じる。実際、私だけでなく外国人選手が出られないことが多い。それでもプロなので常に準備されてなければならない。出場の有無を離れて熱心にやる。みんな経験豊富で良い選手だ。自分がもっと上手くやっていれば外れる理由はなかったと思う」と、減少した出場時間をチームではなく本人のせいにした。
続けてキム・スンギュは、Jリーグに韓国GK熱風(川崎フロンターレのチョン・ソンリョン、セレッソ大阪のキム・ジンヒョンら)が吹いていることについても口を開いた。
「先に申し上げたように、チームごとにスタイルがある。私が初めて行ったときより、日本も良いGKがたくさん出て成長している。韓国と日本のGKの実力差より、チームの色に合う選手が脚光を浴びる」と主張した。
神戸が今でも関心を引くのは、アンドレス・イニエスタやダビド・ビジャなど、傑出した外国人選手を保有しているからだ。
キム・スンギュはスーパースターとグラウンドを走った。
ビハインドストーリーを聞いた。
だが特にはなかった。
キム・スンギュは「それらの選手と練習、試合をともにする。日本は合宿をしない。なので私的にぶつかったり、出くわす状況がなかった。確かに能力は良かった」と振り返った。
もうキム・スンギュは胸に虎のエンブレムを付けて再びプレーする。
30日にあるFCソウル戦で主戦のグローブをはめる確率が高い。
蔚山は全北と勝ち点48で首位争いを繰り広げている。
勝ち点42で3位のソウルが追いかけている。
キム・スンギュは復帰戦で手強い相手に会う。
「初戦から強いチームだ。個人的には準備時間が短くても適応が必要だと思う。だが乗り越えなければならず、自信を持って臨むことが重要だ。良い機会だと思う。初戦で上手くやれば早く溶け込めるはず。後半期を始めるにあたって大きな助けとなりたい」と誓った。
最後にキム・スンギュはファンに一つ約束した。
14年ぶりの優勝を必ず解決すると。
「私たちの蔚山は全北と1位争いをしている。選手構成は引けを取らない。離れる前、優勝できなかったことが気がかりだった。兄、同僚が上手くやってきた。私が入って良い競技力と結果まで得たら、目標を達成できるだろう。手応えがある。ファンに優勝カップを抱かせてあげたい」
[現場インタビュー②] キム・スンギュ、「チョ・ヒョヌとの対決?蔚山のためにしっかり防ぐのみ」
スポータルコリア
※一部要約
キム・スンギュは2014ブラジルワールドカップ、2018ロシアワールドカップを経験した。
チョ・ヒョヌは2018ロシアワールドカップを通じてスターに登極した。
ベント監督就任後に競争体制を構築したが、1月のアジアカップではキム・スンギュが再び主戦を奪った。
2人の守門将のおかげで、代表の最後方は今後数年間安定的だという評価である。
2人のGKの出会いをKリーグで見ることができる。
8月11日、蔚山は大邸をホームに呼ぶ。
残り2週。
クラブハウスで会ったキム・スンギュにチョ・ヒョヌの話を出した。
すると「日本でも韓国GKが所属するチームと対決するときにしばしば受けていた質問だ。個人と個人の競争より、いつも"チーム対チーム"に意義を置きたい」と明かした。
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