"サッカー外交乱脈の様相"政府が出なければならないとき
デイリアン
※一部要約
大韓民国は去年2月、全世界人の祭典である平昌冬季オリンピックを成功裏に開催し、世界万国に位相を轟かせた。
オリンピックを通じて私たちの産業や文化などを積極的に伝えて国家ブランドについての理解や好感を高め、これは国際関係での影響力増大も大いに牽引した。
特に北韓との関係において、単一チームの参加や合同芸術公演などで南北交流に尽力し、スポーツを前面に出したスポーツ外交が両国間の関係回復に肯定的な影響を与えた。
このように、スポーツ外交は他国との友好増進に多大な影響を与える。
単にスポーツだけでなく、さらには国家間の外交に発展してより大きな波及効果を享受することも可能となる。
平昌オリンピックでは南北関係に肯定的な影響を与え、第3次南北首脳会談と北美首脳会談にまで続いたりもした。
平昌冬季オリンピックなどを通じてブランド価値を高めた韓国だが、いざサッカー外交となると力を使えなくなっているのが現実だ。
兆しは3月始め、チョン・モンギュ大韓サッカー協会長がFIFA評議会委員とAFC副会長選挙で落選してから始まった。
チョン会長は3月6日にマレーシア・クアラルンプールで行われたAFC定期総会で行われた、任期4年のFIFA評議会委員とAFC副会長選挙でどちらも落選した。
AFC副会長は地域別に5人選出されるが、東アジア地域で出馬したチョン会長は、モンゴル出身の候補にも押されて落選させられる屈辱を喫した。
FIFA評議会委員では、アジアサッカーの辺境と評価されるフィリピンとインドの候補にも票で押されて自尊心をしわくちゃにしたりもした。
アジアサッカーの自尊心を自任する韓国にとって、チョン会長の相次ぐ落選は決して座視してはならない事案である。
チョン会長の落選は即ち、サッカー外交の敗北だ。
特にアジア圏での苦戦は、ある程度予想されていた結果という評価である。
とりあえず近くの日本や中国とは違い、AFC内での韓国の影響力は、サッカーの実力とは正反対に小さい。
まずAFCにスポンサー企業もなく、商業性が落ちるAFCの年代別主管大会はほとんど開催せずにいる。
逆に出場大会のたびにいつも優勝候補という評価を受け、それに見合った成績をおさめて実利だけを得る格好だ。
当然AFCでも良いと見られるはずがない。
チョン会長はAFC内の主流であるカタールに反対の声を投じたことを、落選の理由に挙げたりもした。
ある程度は一理ある話である。
ただし、換言すればそれだけチョン会長は外交力で弱点を露呈したわけだ。
韓国がサッカー外交で再び力を得るためには、基盤であるアジアで勢力をつける必要があるという指摘だ。
これは比較的友好関係を維持しているFIFAとは別の話である。
先に政府はFIFAの2023年女子ワールドカップ大会の南北共催の提案を肯定的に検討している。
去年、平昌冬季オリンピックを通じてできた南北関係の友好的雰囲気を、ワールドカップ共催に続けるという考えだ。
女子ワールドカップはAFCとはまったく関係ない大会である。
ただし、女子ワールドカップ共催とは別に、サッカー協会は2023年のアジアカップ開催を推進している。
もし南北が2023女子ワールドカップの共同誘致に乗り出せば、2023アジアカップの誘致争いに悪影響を及ぼす恐れがある。
1960年以来、63年ぶりのアジアカップの国内誘致が失敗に終われば、AFC内での韓国の影響力が再び小さくなることは自明だ。
結局、危機に陥った韓国サッカー外交が再び信頼を回復するためには、政府の助けと協力も切実である。
まずは2023年の女子ワールドカップ南北共催とアジアカップ誘致の間で、明確な交通整理が必要だ。
同年に同種目のメジャー大会を行うのは現実的に不可能である。
今回だけは63年ぶりのアジアカップ開催に、政府も力を与える必要がある。
そうでなければ、今からでも韓国サッカーがAFC内で影響力を行使するのに役立てる努力を展開しなければならない。
AFC主管大会の誘致と企業の大会スポンサーを積極的に奨励しなければならない。
また、対外的にも政府の要人が国際交流でサッカー外交を積極的に展開し、深い関心を見せる必要がある。
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