[ピッチピープル] 代表を夢見るサガン鳥栖の"盾"キム・ミンヒョク
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※一部要約

サガン鳥栖で活躍しているキム・ミンヒョクは最近数年間で代表の招集を受けた資源の中で、韓国ファンに最も馴染みのないイメージの選手だろう。
選手の技量の有無を離れ、ファンの視線が簡単には届かないJリーグだけでプロキャリアを続けているためである。
キム・ミンヒョクの話によると、2014仁川アジア大会のときに中心DFの1人として活躍して金メダルを首にかけたのが、プロデビュー後に自分のプレーを韓国ファンに見せた唯一の経験だったと言うほどだった。
このインタビューがこれまで私たちのファンがあまり知らなかったDFキム・ミンヒョクについての貴重な情報になってほしい。
与えられた役目に忠実で、日本に韓国サッカーの優秀性を知らしめている私たちの貴重なDFだからだ。





Q.2014年にサガン鳥栖に入団し、年数基準で5年という長い時間を一つのチームでプレーしている。ファンはキム・ミヌに匹敵するほど好きだった。

「私がこのチームに来る前から、ミヌ兄さんをはじめとしてヨ・ソンヘ、チェ・ソングンら韓国選手が本当に上手くやっていたおかげではないかと思う。ユン・ジョンファン監督も外せない。なので私たちのファンは本当に韓国選手を良く見てくれる。振り返ればこれほど定着するとは思わなかった。実際、デビューもそんなに早くするとは思わなかった。大学を卒業したばかりの私が2014シーズンの2ラウンドだった浦和レッズ戦に後半途中出場して、20分プレーしたのが始まりだった。それが今でも続いているので、一方では不思議だ。実際、私も韓国選手の助けを本当にたくさん受けてきた。私がこのチームに初めて来たときは、日本語も話せなかった。適応するのに苦労するしかなかったが、彼らが私を助けてくれた。特に"サガン鳥栖のレジェンド"のミヌ兄さんは、私をここまで上げてくれた人だと見て差し支えない(笑)。一時はチームから韓国選手が出て、ミヌ兄さんと私しか残ってないときもあった。そのとき悩みを最もたくさん聞き、励ましてくれた選手がまさにミヌ兄さんだ。ときどき試合中に諍いがあるときも、常に私の方を聞き入れて頼もしかった。ミヌ兄さんのおかげで今の私がいる」


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Q.キムミンヒョク選手の顔が入った缶バッジをバッグにいっぱいつけている女性ファンも見た。なぜ鳥栖ファンがそんなに好きだと思うか?

「よくわからない。ただファンは私をはじめとして、金を出してチームの試合に来ている方々だと思う。なので常に私が持つ競技力を最大限に見せなければならないという考えを持っている。その点をしっかり見ているようだ。(他の理由はないだろうか?)さぁ…、フィジカルの弱い日本DFに比べて、強いプレースタイルを見せているからのようだ。とにかく最善を尽くすのみである」


Q.サガン鳥栖という一つのチームだけで5年という長い時間をプレーすると思っていたか?

「いや。もちろん一度くらい移籍して、新たな挑戦をしてみるか考えなかったということはない。だが移籍は私がしたいと言ってできるものではないというのをわかっている。私の将来がどうなるかはわからないが、プロサッカー選手ならチームに留まっている間は本当に最善を尽くすことが重要だと思う。もちろん私のプロキャリアを最初に始めたチームなので、愛着がかなり大きいという点は明らかである」


Q.必ず聞くべきという質問があった。サガン鳥栖で長くプレーして認められたのは拍手を受けるべきだが、Kリーグでなぜキム・ミンヒョク選手のプレーを見られないのかという疑問を持つファンが多い。一部のファンは、アジア大会の金メダルを取っている選手が夢よりも現実に安住していると言ったりもしている。今回の機会を通じて本人の率直な心境を語るなら?

「2014年の始め、大学で4年過ごして卒業したが、Kリーグからラブコールを受けられなかった。今でも同じだが、私は並外れた選手ではないと思う。ただの普通のCBだと見ている。そのためなのか、Kリーグクラブからのラブコールは、私の記憶では特になかった。そのときサガン鳥栖が私の才能を認め、私のやはりプロのチャンスを得るためにサガン鳥栖に来た。それからアジア大会を行った。今私に関心を持っているKリーグチームがあるのかはよくわからない。しかし私は韓国選手なので、いつかKリーグに挑戦してみたい思いはある。ファンに知ってほしいと思うところがある。アジア大会でプレーした選手が兵役恩恵を受けたからといって、それで終わりだとは思ってないという点だ。今もより良い夢を叶えるための足場だと思っている。なので私たちは今でも、各々が与えられた席で本当に最善を尽くしている。その点は絶対に認められてほしい」


Q.サガン鳥栖でプレーしているので、聞かない訳にはいかない質問がある。スペインのスターFWフェルナンド・トーレスと同じ釜の飯を食べることになった。

「まずトーレスと同じチームというのは本当に不思議だ。あのような世界的選手とともにするだけでも、学ぶことが多いだろう。そして試合中にトーレスがシュートをすると、ファンの歓声が本当にすごいというのを感じた。アトレティコ・マドリードでシーズンを終えて来ていて、まだ正常な調子ではないというのが惜しいが、ビクトル・イバルボと(チョ・)ドンゴン兄さんとともに素晴らしい呼吸を見せることを期待している。もちろんトーレスも無条件に先発ではないだろう。厳然たる競争の構図にいる選手なので最善を尽くしてほしい」


Q.チームが降格圏にいる。守備の中心であり、外国人選手として心持ちが良くないようだが。

「熱心にやらなければならない。だが私たちだけ熱心にやって勝てるものではない。相手チームも熱心にするからだ。個人的には3・4試合だけで11ゴールを奪われたときは、睡眠も取れなかった。外国人選手として特に責任を感じた。だが最善を尽くさなければならない。JリーグはKリーグみたいに絶対強者のいないリーグなので、降格すれば再び上がってくるのはあまりに荷が重い。サンフレッチェ広島、ガンバ大阪のような有名チームでも骨が折れるほどだ。なのでもっと最善を尽くさなければならない。一つになって危機を克服しなければならない」





Q.日本で長く認められてプレーしているが、肝心の韓国ファンには見知らぬイメージが多い。視線があまり届かないリーグでプレーしているからだろう。だからなのか、代表の競争でも多少困難を経験しているのではないかと思う。

「召集を受けることは受けた。2015AFCオーストラリアアジアカップの前、予備練習を準備する代表に抜擢されたのが初めてだった。そのときはこれが本当なのかどうか疑わしいほど嬉しくて戸惑った。そのまえの2014アジア大会代表に選ばれたときも信じられなかった。理由はある。そのとき私は仰る通り、視線があまり届かないJリーグでプロキャリアを始めたばかりの無名選手だったからだ。初めて代表に行ったとき、テレビでも見る兄さんと一緒に練習して戸惑った。アジア大会の代表とはまた違っていた。なのでその経験自体、今でも光栄だと思っている。ただ側で学ぶだけでも嬉しかった。もちろんまだ実力が全然足りなくてチャンスは多くなかった。その後しばしば呼ばれたが、試合でプレーするチャンスはほとんどなかった。耐えるのは容易ではなかったが、それでも良かった。熱心にやれば私にチャンスが来るのではないかと思う信心があったからだ。その信心は今でも変わらない」


Q.他の代表選手に比べて、すごく静かな4年を過ごしたのではないかという惜しい感じがするのだが。

「そうは思わない。2015EAFF東アジアカップでは優勝も経験したし、2017年まではそれなりに代表に何回も呼ばれて行ったからだ。おかげで韓国ファンにある程度私の名前を知らせることができたと思う。これからがさらに重要だ。迫る2019AFC UAEアジアカップをはじめとして、2022FIFAカタールワールドカップまで、今後与えられる4年が私にとって本当に重要だろう。絶対監督の目に入るように努力するつもりだ」


Q.再び代表の召集を受けるためには、どんな努力をしなければならないだろう?

「初めて招集を受けたときもそうだったが、今でも代表は私の大切な夢だ。まずは危機に置かれている私たちのチームを安定圏に上げるなど、一つ一つ良い姿を見せることが重要だと思う。ワールドカップが終わった今、代表が再び最初から始まることになるだけに、私にチャンスがまったくないということはないと希望を持っている。今までもそうしてきたが、これからは特に必死にプレーしなければならないという考えだけである。そうやって最善を尽くせば、私に再びチャンスが与えられると思う」


Q.最後に韓国サッカーファン、そして熱烈に応援しているサガン鳥栖ファンに残したい言葉は?

「毎週の試合でプレーしてより良い姿を見せ、韓国におられるファンにも私の実力を見せられるよう、与えられた席で全身を捧げてプレーするつもりだ。プロとして私が身を置いているチームで最善を尽くす姿を見せれば、ファンも私を認めてくれると思っている。サガン鳥栖ファンにはたくさん大事にしてくれて感謝しているという言葉を伝えたい。最近はチームの不振のため、雰囲気が良くはない。だが引き続き頑張る。選手が一つに団結して再び立ち上がれるようにするので、たくさん応援して下さるよう願っている」


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