[単独] ネイバー、サッカー連盟の"請託文字"を受けて記事を隠した状況を捕捉
エムスプラニュース

※一部要約
国内ポータルサイトのニュースメディア検索占有率70%を誇る"ネイバー"は、ニュース編集の公正性論難が膨らむたびに「透明で、公正なプラットフォームを作るため努力してきた」と主張した。
一部のメディアと市民社会が「外部の請託を受けて記事を編集したのではないか」という疑惑を提起すると、「まったく事実ではない」と直ちに法的対応に出ると怒った。
だが"エムスプラニュース"の取材結果、ネイバー高位層が直に記事の再配置の請託を受け、これを指示した状況が明らかとなった。
プロサッカー"Kリーグ"を主管する韓国プロサッカー連盟が"連盟批判の記事をニュース需要者があまり見られないところに再配置してほしい"と請託すると、すぐにネイバーがこれを積極的に受け入れたという疑惑である。

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エムスプラニュースは韓国プロサッカー連盟のキム○○広報チーム長と、ネイバーのキム○○理事がやり取りをした、スマートフォンの文字メッセージを入手した。
エムスプラニュースは7月にある情報提供者から「大韓サッカー協会と韓国プロサッカー連盟は、協会や連盟を批判する記事が出ると、いつもネイバーの高位層に電話をして"協会と連盟側の立場を強調する記事をメインに上げて欲しい"と請託し、請託のほとんどが受け入れられる」という信じ難い情報提供を受けていた。
ネイバーは以前にもニュース編集に関して、公正性と透明性で多くの疑惑を受けてきた。
とりわけスポーツの記事、映像などを扱う"ネイバースポーツ"は、「外部の請託や自社利益のために、メディアの記事を任意に編集・再配置する」という疑惑があった。
だがこれまでそのような疑惑は"心証だけであって物証がない状態"が続き、実態はあらわれなかった。
エムスプラニュースの探査取材チームが入手した文字メッセージは、韓国プロサッカー連盟のキム○○広報チーム長と、ネイバースポーツを総括するキム○○理事がやり取りしたものである。
2016年10月3日月曜日の午前11時21分。
キムチーム長はキム理事に"キム理事様。休日をよくお過ごしですか?久しぶりの休日に連絡を差し上げて申し訳ありません"と切り出した。
軽い挨拶を伝えたキムチーム長は続けて、文字メッセージを送った要件を明かした。
要件はまさに、プロサッカー全北現代モータースの審判買収事件に関して、連盟が下した処罰を批判するオーマイニュースの記事を"どうにかして欲しい"という請託だった。
キムチーム長は「Kリーグの記事に関する要請は今回が最後になると思います。今回は一度お願いします」と露骨な記事の再配置を請託した。

当該記事は2016年10月3日午前9時55分にネイバースポーツのサッカー欄に掲載された"韓国プロサッカー連盟、誰かを処罰する資格があるのか"だった。
オーマイニュースのイ・グンスン市民記者の記事だった。
記事がネイバースポーツのサッカー欄に出て、正確に1時間26分が過ぎてから送った文字メッセージだった。

韓国プロサッカー連盟のキム○○チーム長がネイバーのキム○○理事に再び文字メッセージを送ったのは、同日の午後2時2分だった。
メッセージ内容は"キム理事様…ありがとうございます。そしてすみません"だった。
エムスプラニュースは"ありがとうございます"より"そしてすみません"という内容に注目した。
IT業界で働く前職ネイバースポーツエディターは「記事の再配置が受け入れられたとき、協会やクラブ関係者のほとんどが"すみません"という文字を送る。請託が受け入れられなかったら"お疲れ様です"、"次は必ずお願いします"というような文字を送るように」として、「"請託文字"以降に記事の露出位置が変わったり、コメント数が"スッと"減ったとすれば、請託が成功したと見るべき」と明かした。
果たしてネイバースポーツのサッカー欄でこの記事はどう再配置されたのだろうか。
午前9時55分にネイバーのサッカー欄に公開されたこの記事は、5分後の10時定刻に最初のコメントが付いた。
519の"いいね"を記録した最初のコメントの内容は、"記者様、良い記事をありがとうございます。このような記事を引き続きお願いします。全北、連盟の蛮行を引き続き知らせなければなりません"だった。
最初のコメントからこの記事には、昼の12時44分までほとんど1分ごとにコメントが付いた。
だが昼の12時44分からは状況が変わった。
12時44分から12時57分までの13分間に4コメントがついた後、午後1時1分から1時56分までは15コメントに終わっていた。
そして午後1時56分から3時15分までは、コメントが1つも付かなかった。
その後最後のコメントが記録された翌日(4日)の午前8時45分まで、追加コメントは指で数えるほどに過ぎなかった。
エムスプラニュースに取材協力した元・現職ネイバーエディターは「"記事をメインや主要紙面からネイバー利用者が見られないところへ消して欲しい"という請託が来ても、すぐに記事を再配置することはない。そうすればあまりにも目立つ。なので通常は30分、長ければ2時間後に記事をメインや主要紙面からサッと下ろす」として、「これまでの経験やネイバーの編集システムを総合したとき、この件は記事の再配置の請託が成功したケース」と明かした。

実際、韓国プロサッカー連盟のキム○○チーム長がネイバーのキム○○理事に初めて"請託文字"を送ったのは、午前11時21分だった。
毎分付いていた記事コメントがはっきりと減り始めたのは、初めて文字メッセージを送ってから1時間20分が過ぎた昼の12時44分からだった。
コメントが"急"に途切れた時点は午後1時56分からだった。
"ありがとうございます。そしてすみません"の2回目の文字がキム○○理事のスマートフォンに送られたのは、それから正確に6分後だった。
「スポーツ記事再配置の請託を確認」ハン・ソンスクネイバー代表謝罪
韓国経済

※一部要約
ハン・ソンスクネイバー代表(写真)が外部の要請に伴うスポーツ記事再配置の論難に関し、事実を認めて公式謝罪した。
ハン代表は20日、ネイバースポーツ公式ポストに上げた文章で「監査の結果、ネイバースポーツの担当者が外部の記事再配置の要請を一部受け入れたことを確認した」として、「ネイバーが約束してきた透明なサービス運営の原則を守れず、失望と心配をおかけして申し訳ない」と明かした。
ハン代表は「ネイバースポーツの組織には記事を配置する部門とスポーツ団体と協力する部門が一緒にいて、報道された内容の疑惑の可能性を遮断してなかった」として、「これは会社を率いる私の責任が大きい」と語った。
ネイバースポーツはメディアのニュースだけをサービスする"ネイバーニュース"とは異なり、スポーツコンテンツを確保するためにプロサッカー連盟のような各種協会、クラブなどと協力しているという説明である。
ハン代表は「今後は当該組織の偏在と記事の配列方式について、多様な補完策を用意する」として、「事業の提携とニュースサービスが混じり合っている組織を分離し、人工知能(AI)技術を適用して内部編集者の記事配列の領域を減らす」と約束した。
彼女は「今後はネイバースポーツの記事配列の責任者を一元化し、透明性委員会がずっと点検する」として、「現在の当該担当者は懲戒手続を進めている」と付け加えた。