ここはマンUではなくアメリカのサッカー場…MLS、美スポーツ界を揺るがす
朝鮮日報
※一部要約
プロスポーツ天国のアメリカでもサッカーはマイナー種目だった。
フットボール(アメフト)・野球・バスケットボール・アイスホッケーという4大種目の地位が確固としている中、これまでアメリカプロサッカーのMLSは全盛期の過ぎたヨーロッパのスターが"晩年"にでも過ごすところという認識が強かった。
そんなMSLが爆発的な観客増加を見せていて、アメリカのプロスポーツにも地殻変動が起きている。
一昨年に平均観客が2万人を突破したMLSは、今シーズンも平均観客21708人(19日現在)を動員している。
毎年平均観客が落ち、今シーズンは6715人(クラシック)を記録中のKリーグにとっては羨ましいばかりだ。
MLSの観客爆発の中心には、新星チームのアトランタ・ユナイテッドがいる。
ホーム開幕戦で55297人の観客をかき集めたアトランタは、17日のオークランド・シティとのホーム試合で、70425人というMLS史上最多観客記録を打ち立てた。
今シーズンの平均観客は47926人で1位である。
サッカー不毛の地と呼ばれたアトランタで驚くべき変身だ。
今年のKリーグ観客1位であるFCソウルの平均観客は16219人である。
アトランタ・ユナイテッドは、不毛の地にサッカーを定着させるため、綿密な計画を立ててから実行に移した末、2014年4月に創立した。
アトランタはNHLチームが観客動員に苦しんで二度もホームを移し、野球やバスケットボールもポストシーズンに上がらなければ大きな関心とならないところだった。
アトランタでサッカーの定着を予想する人は多くなかった。
ファンを確保するため、アトランタのクラブは年令や性別、人種、所得水準別の体系的なデータの分析作業から始めた。
分析の結果、2000年代のアメリカでサッカーが生活スポーツとしての地位を奪い、幼い頃からボールを蹴っていた20~30代の若い層がメインターゲットになった。
移民家庭の比率が高く、ヨーロッパや南米出身の"サッカー狂の家族"が多いことも、主なマーケティングのポイントだった。
クラブは若者の多いスポーツパブを集中的に攻略し、底辺から観客をかき集めた。
英国ガーディアンは「典型的なアメリカ4大スポーツの代わりに、新しいものを探していた若者にとって、MLSが定着し始めた」として、「特に、サッカーが民族や人種を超えて愛される世界的スポーツという点が、若い層の歓声を刺激した」と分析した。
選手は地域の学校や病院などを勤しんで回り、各種イベントを開催するなど足を使った広報に参加した。
ホームファンの熱い関心の中で、ユナイテッドは開幕前に22000枚のシーズンチケットを売った。
現在、シーズンチケットを持っているファンだけで35000人に達する。
最近、MSLの事例を挙げてKリーグのコンサルティングを進めているキム・ジョンユンウェズリークエスト理事は「徹底的に需要者を中心に考えるMLSとは違い、Kリーグは相変わらず"私達が試合をするから見に来なさい"という供給者マインドに留まっている」として、「余暇の時間を過ごすことのできる代替商品がますます増えている状況で、顧客についての徹底した分析を基にした体系的マーケティングが成り立たなければ、Kリーグが競争力を持つのは難しいだろう」と語った。
マーケティングでかき集めたファンを捕まえておくには、コンテンツが重要である。
アトランタ・ユナイテッドはFCバルセロナとアルゼンチンの指令塔をしていたタタ・マルティーノを去年9月に監督として選任し、ネームバリューだけの"退物選手"の代わりに若くて速い選手でロースターを埋め、攻撃サッカーを見せてきた。
現在、東部カンファレンス5位のアトランタは、リーグで2番目に多い57ゴールを炸裂させてファンに熱いサッカーを披露している。
観客は次の観客を呼ぶ。
シカゴ・トリビューンは「サッカーをよく知らないアトランタ市民は、熱い応援の熱気を感じるために競技場へ行く。ファンはますます増えている」と伝えた。
【関連記事】
・リーグ平均21574人、進境著しいアメリカMLSの副社長が明かした産業的成功の秘訣「忠誠心を示すファンはMLSのブランドアンバサダー」
・韓国メディア「KリーグのACL、成績だけでなく興行も不振」「投資不足というのは甘い錯覚、Jリーグと遜色がないほど」
・【Kリーグ】韓国メディア「12日のホーム試合で観客数が3818人だった水原三星、平均観客も8224人で1万人割れ」
・韓国ネチズン反応:2017Kリーグの平均観客数が公開、1位はFCソウル(16390人)で最下位はソウルイーランド(1938人)