[キム・ヒョンギのサッカー手帳] 中国の金、日本のシステム・・・韓国には人がいた
スポーツソウル
※一部要約
「中国の金と日本のシステム、Kリーグの道は果たして何だろうか」
7月10日の本誌一面記事のタイトルである。
当時、Kリーグの夏の移籍市場はいわゆる"選手流出"で序盤から麻疹に罹った。
Kリーグクラシックの得点首位を走っていたエドゥが中国2部リーグのクラブに巣を移し、最高人気クラブ水原のストライカーチョン・テセが日本Jリーグ降格圏チームの清水に移籍したからである。
プロサッカーで毎日のようにゴールを取っていた選手が他国に一瞬で去るというニュースは、虚しさを抱かせるのに十分だった。
これは今冬の移籍市場でも変わらない。
キム・スンデ、ユン・ビッカラムは昇格したばかりの中国クラブ延辺FCに移り、チョン・ソンリョンやイ・ボムヨン、キム・スンギュらブラジルワールドカップの最終エントリーに入ったGK3人は今冬に全員日本Jリーグに行く。
代表級選手のアジア行きは今冬さらに増える可能性がある。
Kリーグ、一歩進んで韓国サッカーは現在、中国と日本にサンドイッチのように囲まれている。
中国は習近平国家主席の"サッカー崛起"プロジェクト以降、莫大な金を投入して自国リーグのブーム造成をしている。
日本Jリーグはいつの間にか3部までの計58クラブに、年間1000万人の観客というとてつもないボリュームを誇っている。
その間、Kリーグは道に迷っているように見えた。
ヨーロッパサッカーはイングランドがワークパーミットの基準を強化するなど、ますます"自国選手保護政策"を強化すると予想される。
結局、中国や日本、そして中東などアジア国家の攻勢に、韓国サッカーがどんな道を見つけるかが話題に登場したのだ。
だが暇ができれば選手流出論難が膨らんだことで、答えも見つかった感じである。
中国には金があり、日本にはシステムがあるならば、韓国サッカーには人がいるというのが今年逆説的に証明されたからだ。
今年は様々な危機説にもかかわらず、韓国サッカーが持っている人的資源はアジア最高であることを誇示した年でもあった。
Kリーグユースが中心に構成された代表チームが東アジアカップで、身代金の高騰した中国代表を2-0で完璧に押し、"シュティーリケ号"は17回のAマッチ無失点で日本・オーストラリアなどアジアのライバルより優位に立った。
良い選手がいなければ選手流出もない。
中国スーパーリーグ16クラブの半分である8クラブは、アジアクォーターを韓国選手で満たす見通しだ。
中東や日本は代表級、東南アジアはKリーグ経験者を中心に進出する市場が形成されている。
若い選手が日本2部へ行く現象は惜しいが、これもまた広く見れば若い選手の潜在力がそれだけ溢れているという話にもなる。
最近では韓国指導者も脚光を浴びている。
パク・テハ、ホン・ミョンボ、チャン・ウェリョンの韓国監督3人がスーパーリーグの指揮棒を来年から手にする。
今年のACLですべて16強に上がったKリーグの4チームの力も優秀な韓国選手、そして彼らを号令する優れた韓国人監督のおかげで見る視覚が多い。
最も良い構図は、最上位圏の選手がヨーロッパの舞台で走り、優秀な選手がKリーグで走ることだ。
だが今すぐは現実的に容易ではない。
投資ブームが起きていれば当分難しい。
むしろ周囲に金をたくさん持っている国々が幾つか存在するという点は、韓国サッカーが彼らを利用して成長する基盤にすることができる。
育成と再投資で新たな全盛期を準備でき、良い傭兵を選び、クラブはもちろんサッカー界が肉を増やすことができる。
南米のブラジルや東欧のセルビアは、伝統的に選手と指導者のどちらも有能なサッカー強国だ。
毎年全世界のサッカー関係者が、宝石を見つけるためオフシーズンに両国を訪れたりする。
韓国も良い選手・良い指導者を作れば"アジアのブラジル"、"アジアのブラジル"になることができる。
2015年は韓国サッカーで"人の力"を見つけた時間だった。
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