「"金日成競技場"に行く後輩へ」…29年前に平壌遠征をした先輩のアドバイス
世界日報




※一部要約

パウロ・ベント監督が率いる我が国のサッカー代表が、15日に平壌の金日成競技場で北韓代表と"2022FIFAカタールワールドカップアジア地区2次予選"を行う。
代表の平壌行きは1990年10月、綾羅島5・1競技場で行われた南北統一サッカー大会以来、29年ぶりである。
この大会は1988年、盧泰愚政府が南北間の交流を積極的に推進すると発表した"7・7宣言"の影響が大きく、当時北韓と2回対決して1勝1敗をおさめた。





代表の平壌遠征を眺める代表GK出身チェ・インヨンの感慨は、誰よりも格別だ。
1990イタリアワールドカップに出場した彼は、同年の北京アジア大会が終わった後、平壌に飛んで北韓代表と勝負をしたことがある。
選手生活を終えて全北現代や龍仁サッカーセンターなどでGKコーチとして過ごした後、サッカーコラムニストをしている彼と2日、京畿の高陽総合運動場で会って平壌遠征の記憶や所感、後輩に言いたいことなどを聞いた。
インタビュー内容に基づき、チェ氏の視点から当時の状況を再構成して紹介する。


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アジア大会が終わって国家安全企画部(国家情報院の前身)の人たちが北京に飛んできた。
南北統一サッカーを控えて、平壌へ入る前に私たちに安保教育をさせるためだ。
彼らは私たちに「宿舎に入ったらすべて盗聴される」、「政治的な話はするな」、「個人行動もするな」と念押しした。
スポーツ選手は1人で朝練をして、散歩もしながらコンディションを維持するので、遠征地が北韓という特殊性のためか、そういう話をしたようだ。

高麗航空のチャーター機に乗って順安空港に降りたとき、私たちはものすごい歓迎の人波に驚いた。
誇張を少し加えるなら、飛行機のタラップから降りて200メートルほど離れた選手団のバスまで歩いていくことができなかった。
北韓の人々が私たちを肩車してバスまで移動させた。
宿舎(高麗ホテル)までバスに乗っていく間、市内も私たちを迎える人々でいっぱいだった。
まるですべての平壌市民が動員されたようだった。
宿舎の近くに集まった市民の事故を憂慮し、近くの平壌駅を回って予定時間より遅れてホテルに入った。
「あぁ、ここはかなりシステムが握られていて、(市民は上部からの)指示に従っているようだ」という気がした。





安保教育は受けたが私たちも人間なので、運動を言い訳に自由時間に外出しようとしたが、常に監視員(彼らは案内員と言っていた)に止められた。
彼らは「どこに行かれるのか」と聞き、運動やショッピングセンターに行くと言うと「危ないからダメ」と制止した。
サーカスの見物、集団体操の見物、人民宮殿の訪問など、公式日程を除いた残りの時間に、私たちは宿舎から一歩も思い通りに出ていけなかった。

ユン・ドクヨ(前女子サッカー代表監督)と実験を一つしてみた。
各部屋にリンゴやブドウなどが盛られた果物籠があったが、ふとバナナはなかった。
盗聴の危険があるので部屋のテレビを大きくして話せと言っていた安全企画部の教育を思い出し、テレビを消して「ここ北韓にバナナはないのか?」と言って運動場に行ったところ、誰が話を持っていったのか、本当に驚いたことに部屋にバナナがあった。

私たちがプレーした綾羅島5・1競技場は、蚕室オリンピック主競技場の形と似ている円形だった。
だが観客が15万人くらい入るほど、とてつもない規模を誇っていた。
洋服や韓服を着た観客は手に木片を固定させた、いわゆる"拍子木"という応援道具を持って入ってきた。
彼らが拍手して出す"カチカチ"音がスピーカーで増幅され、同僚選手同士のコミュニケーションがほとんどできなかった。

前半戦の雰囲気は大丈夫だった。
親善試合の性格なので南北の選手間で、「緩くやれ」などの言葉で良い雰囲気を作った。
ところが後半戦になると、突然運動場の空気が肌寒くなった。
私たちの冗談も北韓の選手は聞き流し、とても戦闘的に試合をプレーした。
絶対に勝てという指示を上部から下されたようだった。





北韓の人だった審判が(北韓の)選手に、ペナルティボックスにボールを入れろと言っていたのを思い出す。
イ・ヨンジン(現ベトナム代表主席コーチ)がペナルティボックスで北韓の選手をマークして、ファールの判定を受けた。
(私たちが見ればファールと関係なかったが)ホイッスルを鳴らした主審に抗議する同僚を止めたが、腹が立ったのか私も観客席にボールを"ポン"と蹴ってしまった。
試合は1対2の敗北だった。

その日の夜に宿舎で行われた晩餐は、競技場の雰囲気とは違った。
南北の選手と役員らがすべて出席して、酒も思い切り飲んで"我らの願いは統一"も歌い、誰かが見たら南北統一でもされたかのような雰囲気だった。
だが30年近く過ぎた今まで、南北関係はあまり変わってなくて残念だ。

1990年代はじめでも、東アジア国家の親善大会格である"ダイナスティカップ"をはじめとして、北韓の選手と国際大会で何回か会ったことがあり、一部の選手の間で親しく付き合っていた。
大会中に同じホテルに泊まれば、中間層の階段で会って言葉も交わした。
特に私たちが決勝に上がったダイナスティカップのとき、早くに脱落した北韓の選手1人が「一緒に酒を一杯飲もう」と言って私たちの部屋を訪れ、ビールを飲んだこともあった。

今回の遠征リストに入ったチョ・ヒョヌ(大邸FC)、キム・スンギュ(蔚山現代)、ク・ソンユン(コンサドーレ札幌)はみんな良いGKだが、個人的にはキム・スンギュが先発で出ると予想する。
遠征でのワールドカップ地区予選を考慮すれば、安定した試合が必要だからだ。
チョ・ヒョヌはやや攻撃的で、ク・ソンユンは成長中という点を基に下した判断である。

北韓の人々の応援で試合中のコミュニケーションが難しいこともあるだろうが、みんな臆することなく良い試合をしてほしい。
大韓民国サッカー代表ファイティン!


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