電通に韓国とアジア市場の未来を問う
ベストイレブン




※一部要約

韓国メディア:電通にJリーグの2兆ウォン契約のビハインドストーリーを聞いてみた」の続き


市場の論理で見たとき、2兆ウォンを越える中継権は過分とみられる。
サッカーコンテンツ(試合)の量とうい側面では、Jリーグでなくとも投資する対象があるからだ。
最近ダビド・ビジャ、フェルナンド・トーレス、ルーカス・ポドルスキ、アンドレス・イニエスタらの世界的スターを相次いで獲得しているのとは別に、ヨーロッパ5大リーグなどのメインストリームに比べてJリーグの魅力が落ちるのは明らかである。

「率直にプラットフォームの立場では、今は価値が不足していても、毎年1000試合のコンテンツなら投資して価値を十分に引き上げられるだろうと判断した。スポーツOTTプラットフォームの特殊性も作用した。地上波は当該の時間に1試合しか中継できない。だがスポーツOTTプラットフォームは同時に10試合行われていてもすべて中継が可能で、視聴者は好みによってコンテンツを選択できる。そのようなことが画期的な観点だ。様々な形の試合が、コンテンツとしてはとても適切だ。もちろんJリーグの価値も反映された。コンテンツそのものの力も確実に持っている」

アジアパートを別個で管理し、韓国や周辺の市場についても熟知しているようだった。
韓国ではマーケティング企業のチームトゥエルブに出資し、戦略的提携も結んだ。
事実上、韓国市場の拠点の役割をチームトゥエルブが果たしている。
今度行われる東アジアカップなど、韓国市場にも事業を伸ばしている。
その他、タイやベトナムを筆頭とした東南アジア市場に、かなりの投資を注いでいる。
そして韓日両国の市場の差(規模を除く)がどこから始まっているのかを聞かないわけにはいかなかった。


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「プロスポーツで成功の指標や市場の価値をつける基準は、大きく3つに分かれる。市場規模、観客数、国際大会の成績だ。その中で観客動員力が最も大きな部分を占める。Kリーグの昨シーズンの平均観客は5371人だった。一方、Jリーグと中国スーパーリーグはそれぞれ19064人と24107人だった。KリーグはACLの成績はかなり高いほうである。だがその他の部門では足りない。持っている潜在力に比べ、規模が小さい。韓日両国の市場の最も大きな差異点は、システムから始まっている。私たちは選手のインフラが、子供から大人までほぼそのまま維持されている。広いピラミッドと言うべきだろうか。全国高校サッカー選手権の決勝戦は観客が5万人にもなる。さらに初等部の決勝戦も地上波で全国放送されるほど、学院サッカーのインフラがしっかりしている。そうなるとスポンサーがつかないということはない。だが韓国はプロに上がるほど選手数が急減するピラミッド構造だ。韓国はエリート中心にシステムを運用してきたので、普及の側面では日本より努力が少なかったのではないか」

だがオオイ室長は、Jリーグはアジアのトップマーケットではなく、むしろ市場規模や観客動員を見ればスーパーリーグのほうが良くなると言った。
まだ進むべき道は遠いと謙遜した彼は、Jリーグは最近10年で余力を見つけて回復している段階にあるだけで、順調に成長したのでは決してないと首を横に振った。
急に浮上した中継権のイシューでJリーグは注目されているが、その結実(契約)がリーグの成長と結びついたわけではないと付け加えた。
「(Jリーグも)最初の25年は安定傾向もあったし、下り坂も歩いた。だが実際は容易ではない状況である。発足当時のファンベースを回復したくらいだ」
ここで韓国の事情をより詳しく説明してみた。
2018FIFAロシアワールドカップのドイツ戦勝利やアジア大会優勝で広がった自国リーグ内の興行の火種、ソン・フンミンやイ・スンウを筆頭にチョ・ヒョヌ、イ・ヨン、キム・ムンファンら新スター誕生の余波、大邸FCや慶南FCなど市民クラブの興行を筆頭にしたリーグ全体への熱気拡散など、様々な触発要因に言及した。
だがオオイ室長は、個別的要素と興行との間の連結性については疑問を呈した。

「メジャー大会の成績や代表選手の活躍が、Kリーグのブームアップと繋がったと言い切るのは難しい。ワールドカップ前のリーグ観客数と下半期の観客数まで比較してみなければならない部分だ。そのため因果関係を見にくい面がある。(DGB大邸銀行パークのように)競技場新築の効果は明らかにあると思う。最も確実で重要な要素は、スター選手の有無である。私たちの事例を見るなら、トーレスやイニエスタを挙げられる。この2人の選手が属するチームがホーム&アウェイに出る。そうすれば遠征チームの観客が増加する効果ももたらせる」


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意外だった。
気短な韓国人の特性、そして最も大衆的かつ包括的テーマで関心を先に持ってきてこそ、細部の領域まで興味を広げる国民の情緒的に、"最近のKリーグでの異常な熱気の起源はメジャー大会の成績"だという確信に近い考えを持っていた。
だがオオイ室長は自国の例を挙げて慎重な立場をとった。
代表として"韓日両国のA代表構成の類似性"を取り上げた。

「私たちはA代表に入る選手の70%くらいがヨーロッパでプレーしている。その部分は韓国と似ている。だがワールドカップで好成績をおさめても、必ずしもJリーグに人気には繋がらない。たとえば国際大会で活躍した選手にJリーガーがいれば、新たなファン層が形成されてリーグの熱気が上がるのに影響を及ぼすが、私たちのような場合はそのようなことがほとんどない。私が韓国の実情を正確に知らない部分もあり、断定するのは難しい」

市場規模とシステムの劣勢は、韓国もやはり十分痛感している部分だ。
それでも韓国プロサッカー連盟や傘下のプロチームは、Jリーグに追いつくために努力を尽くしている。
この年中企画で深く扱ってきた社会貢献活動が一例だ。
ソウルイーランドの団長で、Jリーグ・ヴァンフォーレ甲府の社会貢献活動のモデルを国内に伝えてプロクラブに移植したパク・コンウォン団長の努力は、安山グリナースやFC安養を筆頭に、様々なKリーグクラブに広がっている。
ただし、これまでは社会貢献活動が、一つの模範事例と紹介されるほどの成功をおさめられていないのが実情だ。
オオイ室長の考えはどうなのだろう。

「私たちは試合がない日には基本的に地域密着の活動をする。それをファンサービスとは考えない。最初から社会参加は地元チームと選手の義務であると教育し、選手もそれで受け入れる。これは明らかに誇るほどの文化だ。だがJリーグが無条件にKリーグより良いとは言えない。韓国チームが少ない予算でACLで好成績を出す部分を学ばなければならないという自省の声もある。例えばJリーグで最も予算の多いチームは浦和レッズである。毎年800億ウォンくらい使う。そしてJリーグ1のチームの年間平均運営費は400億ウォンくらいになる。だいたい中位くらいのチームは500億ウォン前後を消費する。韓国で言えば全北現代はJリーグ1クラブの平均予算くらいを使っているだろう。成功するには様々な要因があるだろうが、それでもJリーグ1クラブの平均運営費で、ACLで好成績を出すという点は明らかに学ぶべき部分である」


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だがその部分は韓国社会の"結果指向的習性"と決して切り離して考えることができない関係で残念な部分があると指摘し、オオイ室長は「スポーツは結局は競技力である。マーケティングはその後だ。この二本柱が融合しなければならない。韓国はひたすらそれ(成績)だけを考えるので、今の結果を出しているのではないか」と語った。
そのような気質が地域密着活動や観客動員の繋がりにも影響を及ぼすのではないかと再び問うと、「様々な要因があるが、地域密着が観客数を増やす再優先順位であるとは思わない。成績・スター・施設など、様々な要因の延長線のうちの一つ」と言及した。

韓中日を越えたアジアマーケットの現況や発展の可能性、最近韓国で実行計画を明らかにした東南アジアクォーターのJリーグでの実効性についても、尋ねないわけにはいかなかった。
アジア専門の担当部署を別個で置いている電通は、タイ・ベトナム・フィリピン・マレーシア・インドネシア、さらにはミャンマー・ラオス・カンボジアのような辺境のサッカー協会とまで厚い関係を結び、事業を進行中である。
心理的な距離のある西アジア(インド・バングラデシュなど)にも足を伸ばしている。
ベトナムとインドネシアの場合、代表のマーケティング権を持っており、日本代表のブランドを前に出して東南アジア国家からのスポンサーを誘致したりもしている。
このようにアジアマーケットの開拓に積極的な電通の深い洞察を聞きたかった。
手本にする部分は多かった。

「タイでアンケート調査をすると、最も人気のある項目でJリーグはタイリーグよりも高かった。EPLに続いて2位だった。これは昨シーズンにタイの選手3人がJ1で活躍したのと無関係ではない。アジアマーケティング戦略の一環だが、ASEANクォーターは韓国もやはり導入すべき制度である。だがそれだけで海外進出の戦略が成功するかは別問題だ。ASEANクォーターで獲得した選手のうち、どれだけKリーグで活躍する選手が来るか、実際に来てどういう活躍を見せるかは別物だ。最近はタイ・ベトナム・ウズベキスタンなどの競技力がかなり上がってきた。AFC U-16・19選手権で上位の成績をおさめている。韓日に迫ってきている。この差は5~10年後にもっと縮まり、彼らもいつかはワールドカップに出られる。もう私たちも油断してはならない」


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