[現場ルポJ] インタビュー | ③Jリーグ代理店が明かした成功の秘訣「Jリーグは野球より魅力的だ」
フットボールリスト




※一部要約

JリーグとDAZN JAPANが2兆ウォンを越える中継権契約を結ぶのに、大きな役割を果たした企業がある。
日本最大の広告企業である電通だ。

電通は2014年にJリーグのマーケティング代理店となり、今回の契約でもJリーグのエージェントとしてJリーグのマーケティング代理店で関与した。
村井満Jリーグ議長がDAZNへの道を作ったと評価した明治安田生命とのメインスポンサー契約も、電通がJリーグのマーケティングを引き受けてから成された。

Jリーグは韓国プロサッカー連盟よりさらに大きな組織だが、マーケティングをしたり契約をするときに電通と積極的に協力した。
Jリーグの力とパートナーである電通の力を合わせて、さらに大きな結果を勝ち取ったのだ。
電通は相変わらずJリーグのパートナーとして、JリーグやDAZNとともに新たな試みをしている。

電通との出会いは今回の企画で非常に重要だった。
先に会ったDAZN JAPANの社長とJリーグ議長は代表者の立場で話をしたため、原論的で巨視的な観点が多かった。
電通は違った。
実務者ができる正確で詳細な話をした。

望月電通部長はインタビューの場所に入るとすぐ、「上着を脱いでインタビューをしましょう。私が先に脱ぐので楽にしてください」と言った。
まるで"フットボールリスト"が前の1・2回のインタビュー全体を、上着を着てしてたのをわかっているようだった。
望月部長はインタビューもよどみなかった。


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─簡略に電通を紹介して欲しい。

電通はサッカーを担当する4つの部署を持っている。サッカー1部が日本代表を担当し、私のいるサッカー2部はJリーグを担当する。アジア部はAFC、アジアカップ、ACL、東アジアカップを担当する。国際部はFIFAやワールドカップ、クラブワールドカップ、コパ・アメリカなどを担当する。全体の規模は80人くらいである。その上にはスポーツ部があり、総人員は400~500人くらいである。


─電通は日本の大手企業だ。Jリーグの現実を冷静に認識しているだろう。電通が見るJリーグの市場性はどうなのか?

Jリーグは1993年に始まった。リーグができてから日本代表はワールドカップ進出を逃していない。Jリーグによってサッカー人気が増えた。最近の子供は野球よりサッカーのほうが好きだ。色んな角度から見たとき、Jリーグは成熟して発展した。


─DAZNとJリーグが大きな契約をした。両者は詳細な話をしなかった。どういう過程を経たのか言えるだろうか?

私たちはJリーグのマーケティングを引き受ける会社としてこの契約を見ている。非常に好意的に見ている。本当に画期的な契約で、国内でしっかり行われた大きな契約だ。今後10年をどうするべきか、自信を持って考える意味のあるキッカケ、新しい風になったと思う。電通はDAZNの親企業であるパフォームグループと縁が深い。私が2007年にロンドンで働いていたとき、パフォームの事務室が電通の事務室の中にあった。JリーグはスカイボックスTVとの契約終了時点を控えて、私たちにパフォームが持つ技術やノウハウを学びたいと言ったし、私たちがパフォームにJリーグを紹介した。サッカーを見る方法は大きく地上波TV、ケーブルTV、インターネットに分けることができる。Jリーグはその過渡期で、地上波TVの影響力が落ちてインターネットがさらに大きくなると見た。村井議長がその方向を決めた。


─中継権料の算定過程にも参加したのか?

私たちはJリーグのエージェントだったので、金額を少しでも上げることが目標だった。Jリーグは契約で私たちに2つのことを問うた。映像物の著作権をJリーグが持てるようにして欲しいということと、試合開始時間を各チームが決められるようにして欲しいということだ。スカイボックスTVがJリーグを中継していたときは、チャンネルが限られているので放送が試合開始時間を決めればそのまま従わなければならなかった。例えばクラブは午後5時にすれば観客数を増やせるのに、そのようにできなかったということである。2つはどちらも貫徹させたし、金額まで大丈夫だった。Jリーグは幸せな契約をした。DAZNも始まったばかりの会社で、新たな試みを日本で絶対にやりたいという希望を持っていた。どちらとも幸せな結果を出した。


─もともと2100億円を目標にしていたのか?でなければ交渉過程で中継権料が上がったのか?

協議する過程で(金額が)上がった。DAZNだけがJリーグの中継権を望んでいたわけではなく、ソフトバンク(スポナビライブ)と既存の事業者だったスカイボックスTV、そしてDAZNが競合した。


─ソフトバンクは非常に大きな企業だ。最終的にDAZNを選んだのは、インターネットストリーミング業者だったからか?

スカイボックスTVは既存の契約金からもう少し上がった案を持ってきた。ソフトバンクは通信社だが、スポナビライブというインターネットストリーミングサービスをしていた。日本のプロバスケも中継していた。DAZNと同種の企業と言える。だがスポナビライブが中継権料に2100億円を出せたかと言えば疑問である。DAZNが持つ最大の強みは、最終的に全世界を対象にするということだ。全世界を対象にするインターネット中継に、Jリーグも魅力的だと感じた。ちなみに言うなら、スポナビTVはもう店仕舞いをした。プロバスケのようなものもDAZNが中継することになった。(質問:Jリーグの中継権を得られなかったから店仕舞いをしたのか?)その理由だけではない。インターネット中継に金を払って見る文化が弱いのも理由である。


─DAZNとNTTドコモの協約のときも電通が関与したのか?

それはDAZNとNTTドコモが直接話をしたものだ。両者は直接契約をしたし、その後NTTもJリーグのスポンサーになった。上手く解決した。


─村井Jリーグ議長は、Jリーグが25年間で作った土台がDAZNとの契約を助けたと言った。スカイボックスTVが有料コンテンツでJリーグを中継していたのは役に立ったか?

そう。25年の歴史を通じて土台を作った。Jリーグは金を払って見るという認識が重要なのだ。その延長線にあるのがDAZNである。拒否感なしにこのサービスを利用できることになった。





─村井Jリーグ議長は明治安田生命の契約が、DAZNと契約できる足場となったと言った。その契約も電通が扱ったのか?

電通は2014年にJリーグと5年契約をした。それ以前は博報堂がJリーグを引き受けていた。契約後の最初の課題が、メインパートナーを見つけることだった。その過程で明治安田生命に会い、Jリーグを紹介した。明治安田生命は日本全国に80の支社を持っている。日本でもうすぐ開かれるオリンピックをはじめとして、スポーツが非常に良いコンテンツに成長していたし、明治安田生命は80の支社を活用できるパッケージがないか悩んでいた。最終的に、全国に1950以上のクラブがあるサッカーとパートナーになることにした。とてつもない金額を支援している。


─Jリーグではメインスポンサーの金額の規模は明かせないと言っていた。

(Jリーグのパンフレットのスポンサーページを見せて)明治安田生命の下にいる9企業が1年に3億5000万円を出している。メインスポンサーが出す金額ははるかに多いと見て構わない。実際、以前はJリーグにメインスポンサーがなかった。ファーストステージ、セカンドステージにつくスポンサーはあったが、このように大きなタイトルスポンサーは初めてである。新たな試みというわけだ。


─巨額の契約を引き出したJリーグの魅力は何なのか?

Jリーグの魅力は全国各地で活用度があるということだ。九州の佐賀でイベントをすることもでき、北海道ですることもでき、FC東京の試合でもすることができる。Jリーグは54のクラブを持っている。野球はチームが12しかない。活用できる範囲が違う。明治安田生命から見ると、これは大きな魅力だ。そしてこのような大企業がJリーグのメインスポンサーをすると、他の企業もJリーグを高く見る。


─どうしても人気は野球のほうが上だ。野球よりサッカーのほうが活用度が高いというのは、別の側面から認められたものなのか?

おっしゃる通り、野球は人気が高くて、サッカーはワールドカップのときに人気が上がる構造だ。スポーツ新聞を見ても、野球が出た後でサッカーなど他のスポーツが出てくる。実際、Jリーグは一般人の生活と密接ではないので、今後Jリーグが成長できる機会を作らなければならない。DAZNがその役割を果たしている。アンドレス・イニエスタ、フェルナンド・トーレス、ルーカス・ポドルスキのようなスターがJリーグに来て、一般人の関心が上がっている。


─新たなファン層の話がずっと出ている。DAZNが中継を始めてから新たなファン層は流入したのか?

Jリーグは平均観客の年齢層がずっと40代だった。この40代はJリーグが誕生した1993年から試合を見ていた人たちだ。その平均観客の年齢層がずっと上がり、最近止まった。若いファン層が新たに生まれたということである。若い層は趣味が多様だ。そういう人たちを新たに引っ張ってくるのは難しいが、モバイルですれば外でも見ることができ、ハイライトだけを見ることもあり、イニエスタの名シーンだけを別個で見ることができる。新たなファン層が自然と増えるだろうと期待している。SNSでもずっと動画を広めている。Jリーグが著作権を持ったから可能なのだ。


─イニエスタやトーレスが試合に出たら、視聴者数はどのくらいになるのか?

おそらくDAZNはデータを持っているが、公開しないのが規則なのだろう。良い数字が出ていると聞いている。DAZNは加入者を増やしてこそ稼ぐことができる。2100億円を投資したが、加入者から金を受け取る以外に稼げる方法がない。ちなみに去年にDAZNの加入者が100万人を越えたということは発表されたが、その他は発表されなかった。今は野球も読売を除けばすべて中継し、ヨーロッパサッカー連盟のチャンピオンズリーグも中継するので、加入者はさらに増えるだろう。


─加入者がどれくらいになれば有意義とみられるのか?

DAZNから直接聞いた話ではないが、加入者は400~500万人を目標にしていると聞いた。日本はまだ地上波TVだけがTVという認識があり、目標値に迫るには時間が少しかかるだろう。だが最近のスマートTVはTVの中にDAZNもあるし、ネットフリックスもあるので認識が少しずつ変わるだろう。(東京オリンピックが開かれる)2020年が重要な年だ。そのときにTVを買い換える人たちが多いだろう。


─長期的に見ると、2020年以降にJリーグが成功するには、何が最大の課題なのだろうか?

どうしても競技力になる。人々が「サッカーは面白い!すごい!」と言えるようにしなければならない。監督や選手、そして幼少年のすべてが成長しなければならない。最近は世代の変化が極めて速い。その変化にどう対応し、持続的に関心を引くかが電通の課題である。


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