[ソ・ホジョンのキックオフ] イニエスタプロジェクト、Kリーグにはない夢
ソ・ホジョンコラム




※一部要約

アンドレス・イニエスタ。
過去10年間で最高の座にいて、サッカー史全体を合わせて最高のMFが誰なのかを論争するとき、言及される名前だ。
彼が22年間身を置いたFCバルセロナを去ることを決心して、次の行き先に注目が集中した。
最終的にイニエスタを抱いたのは、スペインから最も遠い日本Jリーグのクラブ・ヴィッセル神戸だった。
中国、中東クラブの求愛もあったが、イニエスタはあえてアジアの果てに向かった。

ヴィッセル神戸はイニエスタというビッグネームに相応しい成果を上げているビッグクラブではない。
1部リーグに復帰した4年前からアジア最高のクラブになるという目標を立てているが、日本最高からも距離が遠い。
1部リーグでおさめた最高成績は7位。
リーグカップ、日王杯などでも決勝の舞台に上がったことはない。
相変わらずワールドカップだとしても、84年生まれのイニエスタが万年中下位圏のチームを、優勝にまで導く影響力を発揮するのは容易ではない。

すでに昨シーズン合流したルーカス・ポドルスキの影響力も大きくなかった。
ヴィッセル神戸と関西ダービーを繰り広げるセレッソ大阪は、ディエゴ・フォルランを獲得しても2部リーグに降格する衝撃を経験した。
ヴィッセル神戸が今後3年間でイニエスタに支払う900億ウォンを越える金を、自国代表や水準級外国人選手の獲得に投資するほうが、トロフィーを手に入れる可能性は高いだろう。


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楽天





ヴィッセル神戸は1年の予算が400億ウォン水準で、そのうちの半分くらいを選手団の人件費に使うチームである。
年俸60億ウォンを越えるポドルスキの獲得もインパクトは大きかったが、選手1人が全体の人件費を上回るイニエスタは歴代級の獲得と言える。
この決定の背景を理解するためには、もう1人の人物に注目しなければならない。
ヴィッセル神戸の親企業である楽天グループの会長・三木谷浩史だ。

三木谷会長は1996年に楽天を設立、現在は日本で7番目に多くの資産を持つ起業家である。
電子商取引から始まった楽天は現在、銀行や証券、クレジットカードなど多様な事業を展開中だ。
もう一つ重要な市場はポータルとメディアで、その中心にはプロスポーツというコンテンツがある。
2004年に故郷のチームであるヴィッセル神戸を買収した彼は、ほぼ同時期にプロ野球チームの東北楽天ゴールデンイーグルスを創設した。
去年にはFCバルセロナとメインスポンサー契約を結び、再び目を引いた。

起業家である彼はスポーツというコンテンツ市場に新たな希望を見つけ、そこで夢を叶えるという野望を抱いた。
アジアNo.1クラブというスーパークラブへの挑戦だ。
同時に彼は、そこにビジネスの可能性も見た。
日本を越えてアジア、世界へ出ていける港(ヴィッセルは勝利の船という意味)である。


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イニエスタの入団式では楽天の全サービスの領域が動員された。
楽天TVが中継し、東京での記者会見が終わった後にイニエスタは、東北楽天の試合が行われた東京ドームに行って選手団と会った。
メディアサービスを強化している楽天は今後、イニエスタに関連するコンテンツを持続的に制作する計画だ。
これはアマゾン、ネットフリックスなどのコンテンツ流通企業や、それを指向する企業が最近スポーツコンテンツの開発に飛び込んでいるのと似ている。
楽天TVはモバイルコンテンツ中心だが、イニエスタ自身も7400万人のフォロワーを世界中に持つインフルエンサーである。
彼が今後伝えるストーリーやイメージは、楽天にも大きな効果を与えるに違いない。

300億ウォンを越える年俸は、費用という側面から見ればオーバーである。
だがそれ以上の効果を上げられるということを、三木谷会長は起業家として確信した。
そういう点でイニエスタの獲得は、明らかに目的のある投資だ。
起業家と選手がどちらも、この一連の過程を一つの巨大プロジェクトと表現した理由である。
中国や中東の場合、金ではイニエスタを満足させることができただろう。
だが彼とともにする時間で成し遂げたい目標と目的を明確に示したのは、三木谷会長とヴィッセル神戸だった。


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ヴィッセル神戸を越えて、日本サッカー全体に強いモチベーションや刺激を与えるのは当然だ。
Jリーグ発足前後にブラジルのスター・ジーコが合流して日本サッカーに与えた影響、それ以上を期待しているようだ。
北米のメジャーリーグサッカーも、デイビッド・ベッカムに続いて最近ズラタン・イブラヒモビッチを獲得し、自分たちの市場に対する関心や価値を上げる起爆剤を作った。

イニエスタを獲得した現時点で、成功や失敗を決めつけることはできない。
フォルランのような結末になる可能性もある。
だがすぐ隣のJリーグが、そのような失敗例にもかかわらず再び挑戦する姿を見て、Kリーグは羨ましさが生じるしかない。

イニエスタが来なくてもKリーグは強い。
今シーズンもAFCチャンピオンズリーグの8強に2チームが進出した。
中国スーパーリーグが使った金を考えれば、Kリーグは成果を上げる効率、いわゆるコスパが高い。
問題はそこまでだ。
対外的効果の象徴であるAFCチャンピオンズリーグのトロフィーは最も多く手にしたが、リーグへの関心や興行はずっと下降傾向である。


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この数年、Kリーグはファンが減ている要因を分析しようと努めてきた。
リーグのバブルを減らすために財政の健全性を確保、選手団の人件費低下に答えを見た。
それに見合った政策も施行された。
年俸が不満で出る選手は、ユースシステムで解決すれば良いという答えを出した。
それでも観客数は相変わらず減少している。
最近2年間の減少値は最も劇的だ。

答えが間違っていたのではないか?
ファンが集まれる要因、彼らが競技場に来るようになる要因を、とんでもないところから見つけようとしていたのではないか?
プロスポーツで見たいものは知れたことで、退屈な日常のようなプレーではない。
ファンは理性的であるより感性的だ。
彼らが喜んで金と時間を消費するのは、それ以上の特別な経験を期待し、享受するためである。
ほとんどのファンはクラブの会計帳簿に関心がない。
試合をする90分とその前後、投資しなけれんばならない時間に、自分たちが費やした金や情熱以上の特別な何かを返してもらいたいのだ。


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Kリーグはそのファンタジーの欲求を満たしているだろうか?
Jリーグは今、一起業家が夢と野望のために獲得した非現実的なスタープレーヤーの入国に興奮している。
Kリーグファンが享受したことのない特別な経験である。
単に金の問題のためではない。
現在のKリーグの認識通りなら、金があってもそれを効率的に使うことを強要される雰囲気だ。
金は重要な基盤だが、それよりも冒険や挑戦する勇気がないように見える。

最近のKリーグからは疲労感が感じられる。
ファンをはじめとして、すべての構成員がそうである。
競技場に向き合う姿が、厳しい日常と変わらないためだ。
技量の優れている選手は当然で、クラブとファンに忠誠を尽くす選手も人件費内に合わせなければならないという強迫観念で出て行くことが多い。
素晴らしいプレーやゴールシーンを見て歓呼するのが難しい。
楽しくなく、ワクワクすることがない。
そうやって1人2人去っていく。
ファンという存在は、失うのは簡単だが再び集めるのは難しい。
現実と戦わなければならないクラブの状況は認めるが、すべてがダウングレードするだけなのは残念である。
剥奪感を与えるだけより"この選手が来る?"、"あの選手が帰ってくる?"と言って、ファンやメディアが期待できる夢と野望をKリーグでも見たい。


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