東海岸ダービーの英雄"豊田"、そのように"父親"になる
蔚山現代




※一部要約

父親という単語はせいぜい三音節(※아버지:アボジ)に過ぎない。
だがその短い単語を口から詠じられれば、この世のすべての子供の数と同じくらい重い響きが感じられる。
世の中の父親の数と同じくらい、父親の姿も千態万状である。
誰かにとっては父親が英雄で、誰かにとっては憎しみの対象だ。
ときに無力だったり、完璧だったりする。

同じ父親から様々な姿を発見したりもする。
かつて完璧だった人を疑い混じりの視線で見なければならず、ある瞬間に再び本来の姿を取り戻したかと思いつつも、憐憫混じりの視線で眺めなければならない。
そのような父親の姿を見て育った人々が、自分が父親になったとき。
かつてと同じ姿をした自分の父親を思い出させる。

父親になることは簡単でも、父親らしくなるのは難しいものだ。
学ぶ教範が多く、自ら辛い道をかき分けて進まなければならない運命。
それが父親の宿命だ。
なので父親は毎瞬間、孤軍奮闘する。
子供に父親らしい姿を見せるために。


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5日、こどもの日を迎えて蔚山文殊サッカー競技場で行われた2018Kリーグ1・12ラウンドの、蔚山現代と浦項スティーラーズの"158回目の東海岸ダービー"は、後半8分に炸裂した豊田陽平の逆転ゴールにより、2-1の勝利で幕を下ろした。

今回の東海岸ダービーで出た逆転ゴールは、豊田のフィールド初得点だった。
9ラウンドの仁川ユナイテッド戦でPKの得点によってリーグ初得点を申告していたが、相変わらずフィールドでは得点のニュースを見られなかった。

それから全南ドラゴンズ、水原三星戦で豊田は最前方FWとして先発ラインナップに名前を上げたが、これといった活躍なしに2試合とも後半15分頃にキム・インソンと交代させられてフィールドを抜け出た。
一部からはACLグループリーグの4次戦だった上海上港戦のミスを例に挙げて、負傷の直前まで連続得点行進を続けていたジュニオと比較したりもした。

そして浦項との東海岸ダービーを前に、憂慮の声が出てきた。
前半戦が終わる頃、浦項のイ・グノのゴール先制ゴールが炸裂した文殊ワールドカップ競技場では憂慮が現実になりそうだった。


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だが誰かがこう言っていた。
「東海岸ダービーの勝利は過去のすべてを許すことができる」と。
後半4分にイ・ミョンジェのクロスを、ギリギリのヘッダーに繋げたキム・インソンの得点がその信号弾だった。
豊田も予熱を終えてた後だった。

後半8分に中盤でボールを断ち切ったファン・イルスが、猪突的なドリブルで前に出て浦項ゴールに向かった。
右サイドでは豊田が慎重に守備ラインを崩す準備をしていた。
ファン・イルスが浦項守備陣の間から渡したボールが豊田の左足に届き、軽く巻いたボールは浦項のカン・ヒョンムGKが手を使えない得点に繋がった。
豊田はコーナーフラッグまで待ち焦がれていたセレモニーをして走っていき、同僚選手と抱き合って得点の喜びを分け合った。

だが何より今回の得点が豊田にもたらした最大の意味は、フィールド初得点以上のものだった。
豊田は今シーズン、デビュー後に初めて海外進出を打診した。
直前のシーズンで守戦の席から押されたことが原因だったが、さらに強い要因がモチベーションを刺激した。


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豊田には2人の息子がいる。
今年6歳になった長男はサガン鳥栖で過ごした全盛期を見守っていた。
一方、今年に2歳になった次男は彼の全盛期をちゃんと見ることができなかった。
そして豊田は大きくなる次男にも全盛期に劣らない自分の姿を見せようと思った。

だが蔚山での3ヶ月は惜しい気持ちの連続だった。
だが今や豊田は少しずつ翼を広げている。
蔚山のFWとしても、2人の子供の父親にとっても。
負傷で戦力離脱していたジュニオが戻ってくれば、FWの席をかけて競争は避けられないだろう。
だが東海岸ダービーで豊田が見せたものは、縮こまっていた時間とは程遠かった。

韓国では5月8日の一日で母親と父親にこれまでの感謝をあらわすが、日本では母の日(5月10日)と父の日(6月17日)で別々に記念する。
豊田は東海岸ダービーが終わった後、放送メディアとのインタビューで、この日に競技場を訪れていた母親に感謝の挨拶をした。
迫る母の日を迎え、豊田の母親にとってこれ以上のプレゼントはなかっただろう。

そして迫る父の日に豊田は、2人の息子にとって誇らしい父親になることができるだろう。
息子にとって父親の偉大な業績ほど尊敬の念を植え付けるものはない。
彼は敗色濃厚だった158回目の東海岸ダービーで、蔚山を救い出した英雄だった。
そのように豊田は2人の息子にとっての"父親"になった。



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