[ハン・ジュン] 韓国ヨーロッパ派の現実…ヨーロッパTOP10リーグのアジア地形図
ハン・ジュンのティキ・タカ




※一部要約

昨夜(※10月22日の記事)ヨーロッパサッカーの舞台で韓国と日本選手の対決があった。
イングランド・プレミアリーグでスウォンジー・シティのキ・ソンヨンとレスター・シティの岡崎慎司が争い、フランス・リーグアンではディジョンのクォン・チャンフンがメスの川島永嗣の守るゴールを狙った。
ク・ジャチョルとチ・ドンウォンがアウクスブルクにともに身を置いているドイツ・ブンデスリーガには、あまりにも日本選手が多いので対決が頻繁に繰り広げられる。

21世紀を前後してアジアサッカーはヨーロッパに近づいた。
1998年にイランのFWアリ・ダエイがブンデスリーガ最高の名門バイエルン・ミュンヘンに入団したし、日本のMF中田英寿が2000-01シーズンにASローマ所属でセリエA優勝を達成した。
韓国のMFパク・チソンはマンチェスター・ユナイテッドで4回プレミアリーグで優勝し、2007-08シーズンにはアジア選手として初めてUEFAチャンピオンズリーグ優勝メンバーになった。

これらの選手が成功事例になり、オーストラリアがアジアサッカー連盟に編入し、今やヨーロッパの主要リーグでアジア選手の活躍を見ることはありふれている。

自国リーグがどれだけしっかりしているかが、その国のサッカーの競争力である。
だが戦術的にも技術的にも、ヨーロッパがサッカーの本場であり、先導的な役割を果たしているのも事実だ。
ヨーロッパにどれだけ多くの選手が進出し、活躍しているのかも競争力の指標の一つである。


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2017-18シーズン現在、ヨーロッパのリーグランキングで10位以内に入るリーグの1部の1軍チームに所属するアジア選手は何と58人。
最多を占める国は日本である。
日本は実に19人の選手がヨーロッパTOP10リーグでプレーしている。

日本選手はヨーロッパ5大リーグにすべて進出していて、10位圏内のリーグのうち7リーグに選手が進出している。
後に続く国はオーストラリアだ。
14人がTOP10リーグのうち7リーグに進出している。
現在リーグランキング5位のリーグアンを除く上位4つのリーグ(ラ・リーガ、プレミアリーグ、セリエA、ブンデスリーガ)でオーストラリア選手はすべてプレーしている。

日本とオーストラリアの後に続く国は韓国(8人)とイラン(7人)である。
イングランドに3人(ソン・フンミン-トッテナム、キ・ソンヨン-スウォンジー、イ・チョンヨン-クリスタルパレス)、ドイツに2人(ク・ジャチョル、チ・ドンウォン-以上アウクスブルク)、フランスに2人(クォン・チャンフン-ディジョン、ソク・ヒョンジュン-トロワ)だ。
イランの7人はすべて5位圏外のリーグでプレーしている。
ロシアに3人(サルダル・アズムン、レザ・シェカリ-以上ルビン・カザン、サイード・エザトラヒ-アムカル・ペルミ)、ポルトガルに1人(アミル・アベドザデ-マリティモ)、ベルギーに2人(カヴェフ・レザエイ-シャルルロワ、ラミン・レザエイアン-オーステンデ)、トルコに1人(パヤム・サディギアン-オスマンルスポル)である。


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進出そのものが重要なのではない。
当該チームで着実に出場して技量を誇り、成長しているかがさらに重要である。

ヨーロッパ5大リーグ内で首位を走るチームに属する選手は、日本の香川真司が唯一だ。
ドルトムント所属の香川はローテーションメンバーで出ているが、ブンデスリーガで2ゴール、チャンピオンズリーグで1アシストを上げて着実にプレーしている。
(ドルトムントのパク・チュホは1軍メンバーから外れ、移籍するチームを模索中なので58人のメンバーに入れなかった)

香川は2010年にドルトムントに入団し、その後マンチェスター・ユナイテッドを経てドルトムントに戻ってきた。
ヨーロッパで8シーズン目を送っている。
かつてブンデスリーガ最高の攻撃型MFと言われていた香川の活躍が、今シーズンもブンデスリーガに何と9人の日本選手がプレーすることになった背景である。
現在7位のフランクフルトの長谷部誠は、8ラウンドまで全試合でフルタイムを消化した。
満21歳の有望アタッカーの鎌田大地は今シーズンに入団してリーグ2試合、DFBポカール1試合で先発出場した。


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アーセナル入団後にシュツットガルトにレンタルされ、2シーズン目を送っている浅野拓磨は、2016-17シーズンに2部リーグで主戦としてプレーして4ゴール4アシストで昇格に貢献し、今シーズンの1部リーグで主にジョーカーとして出ている。

日本代表の新たな中心に浮上しているヘルタBSCのアタッカーである原口元気は、バイエルン・ミュンヘンとの試合で追撃ゴールをアシストして今シーズン初の攻撃ポイントを上げ、2-2の引き分けに貢献した。
ケルンで4シーズン目を迎えた大迫勇也は2016-17シーズンにリーグで7ゴール6アシストを上げ、今シーズンはライプツィヒ相手にヘッダーで得点して初ゴールを決めた。

SBの酒井高徳はハンブルクの主将である。
日本のアタッカーである伊藤達哉は柏レイソルユースから2015年にハンブルクユースに移り、今年1軍デビューに成功した。
酒井の助けを受けている。
マインツ05の武藤はリーグ7試合に出場して、すでに3ゴールを決めた。
カップ大会を含めてシーズン5号ゴール。
2015-16シーズンに7ゴール、2016-17シーズンに6ゴールを決めた武藤は、マインツで迎えた3シーズン目に光を放ち始めた。

ヘルタではオーストラリアのマシュー・レッキーと日本の原口元気が一緒にプレーし、存在感を見せている。
原口が主にジョーカーとして出ている中、レッキーは主戦ウィンガーで出てすでに4ゴールを決めている。

ヨーロッパリーグランキング1位に当たるスペインのラ・リーガには日本選手が2人、オーストラリア選手が1人プレーしている。
オーストラリアのGKミチェル・ランゲラクはシュツットガルトを去ってレバンテに移籍したが、サブGKでまだ出場機会を掴めずにいる。
ヘタフェの10番をつけている柴崎岳は、下がり目のストライカーとして主戦の地位を固めた。
FCバルセロナとの試合でシーズン初ゴールを決めたが、その後負傷でリハビリ中である。
エイバルの守戦の席を取っている乾貴士は、7ラウンドまでフルタイムを消化した。
1-0の勝利をおさめたレガネス戦では決勝ゴールをアシストしてMVPに選ばれた。


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韓国選手の印象が強烈なのは、プレミアリーグの優勝圏チームであるトッテナムでプレーしているソン・フンミンのおかげだ。
ソン・フンミンは2016-17シーズン、アジア選手として初めてヨーロッパ5大リーグで1シーズン20ゴール台の得点に成功した。
プレミアリーグの今月の選手賞も2回受賞した。
今シーズンもドルトムントとのチャンピオンズリーグの試合で初ゴールを決めた。
試合によって先発あるいは交代で出る状況だが、チームの主軸選手の1人である。

6月の膝の手術で出場が遅れたキ・ソンヨンもやはり、ポール・クレメント監督が「メディアによって過小評価された、とても良い選手」という評価をしている。
クラスが検証されている選手だ。
時間が経つほど存在感を高めることができる。
アトレティコ・マドリードとユベントスが獲得リストに上げた選手でもある。
イ・チョンヨンはクリスタルパレスで守戦競争が容易ではない状況だが、最初からチャンスがない状況ではない。


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パク・チソン以降、韓国選手が浮かび上がっていたプレミアリーグでも、日本とオーストラリア選手の影響力が高まっている。

香川はマンUでパク・チソンの勢いを繋げられなかったが、レスター・シティで岡崎がプレミアリーグチャンピオンになり、吉田麻也はサウサンプトンの主戦DFとして活躍中だ。
オーストラリアのMFアーロン・ムーイはハダースフィールドの主戦選手で、マンU撃破の変事を導いた得点を放った。

韓国の問題は、現在活躍中のソン・フンミン、キ・ソンヨン、イ・チョンヨンの後に続くプレミアリーガーの輩出が難しい状況という点である。
プレミアリーグの就労ビザを発行するための要件が2015年にさらに厳しくなった。
当該選手の出身国がFIFAランキング50位圏内に入っていなければならず、2年間で75%以上のAマッチを消化していなければならない。

(FIFAランキング1位~10位は30%以上、11位~20位は45%以上、21位~30位は60%以上、31位~50位75%以上)

または移籍金の金額によって算定した点数で、ワークパーミットの基準を満たすこともある。
現実的にアジア選手に支払う金額ではないので、現実性は高くない。

現在、韓国のFIFAランキングは62位である。
ユン・ソギョンがクイーンズ・パーク・レンジャーズとの契約が満了したとき、いくつかのイングランドチームが関心を示したが、FIFAランキングの問題でワークパーミット発行が不可能で失敗に終わったことがある。
キム・ボギョンのアジア復帰の過程でも影響を及ぼした。
韓国サッカーの競争力低下は、このような問題が噛み合わさっている。

イ・スンウが2002年のペルージャのアン・ジョンファン以降、15年ぶりにセリエA進出の系譜を継いだが、この舞台にも日本の左SB長友佑都(インテル)が着実に活躍していて、今シーズンもリーグ6試合に出場して勤しんでプレーしている。
イ・スンウはラツィオとの試合で交代出場してデビュー戦を行ったが、安定した機会を得るための主戦競争は手強い。

ウディネーゼで3シーズン目を送っている"イラクのロベルト・カルロス"アリ・アドナンが、長友と同様にセリエAで機会を得ているアジア選手である。


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フランスでプレーするアジア選手の中では、クォン・チャンフンの活躍が最も印象的だ。
ディジョンですでに2ゴール1アシストを記録中で、すでにフランスの上位圏チームもクォン・チャンフンの歩みに関心を示しているほどである。
ソク・ヒョンジュンもサンテティエンヌとの試合でデビューした。
だがフランスでも日本選手の存在感がさらに大きい。

右SB酒井宏樹は2012年から2016年までハノーファーでプレーして検証を終えてから、2016-17シーズンにオリンピック・マルセイユに入団した。
初シーズンにリーグ35試合に出場して2アシストを上げた。
今シーズンもリーグ7試合で先発、ヨーロッパリーグ4試合で先発するなど、主戦の地位は堅固である。

メスにはGK川島永嗣がリーグ3試合に出場している。
川島は昨シーズン、リーグ終盤に4試合連続で出場し、トゥールーズとの37ラウンドの試合でPKを好セーブするなどの活躍で試合の最優秀選手に選ばれたりもした。

日本とオーストラリアの選手は様々なリーグで、多様なポジションの選手がプレーしている。
この経験がそのまま代表の戦力や、後輩選手の成長に肯定的な影響を与えている。

日本の場合、ベルギーのヘントで昨シーズン後半期に17試合11ゴール、今シーズンのリーグ9試合で2ゴールを決めている久保裕也ら、ヨーロッパの舞台でゴールを味わっているアタッカーが増えている点も注目に値する。


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ベルギー・ベフェレンのアタッカーである森岡亮太は今シーズン、9試合で5ゴールを決めた。
ポルトガル・ポルティモネンセでプレーする中島翔哉は最近、フェイレンセ戦のマルチゴールに続いて強豪FCポルト相手にも得点して、リーグ4試合で3ゴールを決めた。
日本サッカーの長年の課題だったゴール前の破壊力と決定力が解決している傾向である。

最近アジアの強豪に浮上したイランの場合も、ヨーロッパのビッグリーグでプレーする選手はいないが、中位圏リーグで着実に試合でプレーして実力をつけている。
20代半ばや23歳以下の年代の日本、オーストラリア、イラン選手がヨーロッパの舞台に増えている点は、鋭意注視する必要がある。
今の韓国代表と韓国サッカーが置かれている危機は、始まりに過ぎないかもしれない。

2019年のAFCアジアカップが開催される時点、2022年のカタールワールドカップが開催される時点で、韓国サッカーが彼らとの競争で優位を占めることを期待するのは難しい。
19歳以下、16歳以下の年代のアジアの大会で苦戦が続いている点もそうである。
今や中国や東南アジアなど、一段下と感じていたチームまで発展して成長している。

この数年間、有望株の育成で注目するほどの成果を上げられなかった韓国サッカーの現実を、アジアのヨーロッパ派の地形図を通じても確認することができる。
韓国はオーストリアのレッドブル・ザルツブルクで活躍するファン・ヒチャンの他に、"ヨーロッパのスター"を輩出することができずにいる。
今の代表の中心であり、ヨーロッパの舞台で確固たる地位を築いている選手が晩年に差し掛かった頃、韓国サッカーにより大きな危機が迫りかねない。


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