[ソ・ホチョンのキックオフ] Jリーグはなぜ金曜日に試合をするようになったのか?
ソ・ホチョンコラム




※一部要約

11日の金曜夕方、日本ではJリーグの2試合が行われた。
FC東京は味の素スタジアムでヴィッセル神戸を、ガンバ大阪は吹田スタジアムで大宮アルディージャを相手にした。
2つのホームチームは勝利をおさめた。
Jリーグ史上初の金曜日試合だった。
過去に延期となった試合が火曜日、木曜日に行われたことはあったが、最初からリーグ次元で意図的に金曜日を日程に定めたのは初めてだった。
金曜日の試合は一時的なイベントではない。
4月1日、4月15日も金曜日に試合が行われる。

金曜日の試合はヨーロッパや中東でも見られる風景だ。
中東は金曜日を休日とするイスラム文化圏の特性のためである。
ヨーロッパではブンデスリーガが毎ラウンド金曜日の試合を導入している。
プレミアリーグでも積極的に考慮していることが分かった。
金曜夕方から実質的な休日文化が導入されるのを利用し、営業日を増やす政策である。

だがJリーグの目的は軌が異なる。
彼らが意図的に金曜日の試合を開催する最大の核心目標は、ACLのためである。
実際、金曜日に試合を行うホームチームはすべて2016年のチャンピオンズリーグに出ているチームだ。
金曜日の試合開催は出場権減少への憂慮から始まった。
東西アジアの分割で競争の幅が狭まった状況で、とてつもない資金を前面に出す中国スーパーリーグが恐ろしいほど成長してJリーグを追撃中だからである。


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現在Jリーグの出場権は3.5枚である。
本戦直行権の3枚とプレーオフ出場権1枚が与えられる。
大韓民国のKリーグ、サウジアラビア、イラン、ウズベキスタンとともに最大限の出場権を受けているリーグだ。
AFCは去年から適用したAFC MA(Member Association)ランキングに基づき、上位5ヶ国のプロリーグに出場権3.5枚を与えている。
その後に続くオーストラリアとUAE、中国は本戦直行権2枚とプレーオフ出場権1枚+2次予選出場権1枚に下がる。

日本はAFC MAランキングで5位にいる。
ともすると6位以下に落ちる可能性が高いチームだ。
日本のランキングがこれだけ墜落した最大の理由はクラブランキングのためである。
AFCはMAランキングを算定するとき、クラブポイント70%と代表チームポイント30%を適用する。
代表チームポイントで日本はイラン、韓国に次いで3位だったが、クラブポイントで5位だった。
現在日本のクラブポイントは47.171で7位中国の46.793と大差ない。
クラブポイントは過去4年間のチャンピオンズリーグとAFCカップの成果で算定する。
すでに去年の基準でも、中国が代表チームポイントで挽回していればランキングをひっくり返すことができていた。

中国は3年間で広州恒大が2回チャンピオンズリーグで優勝し、クラブポイントで恐ろしく上がってきている。
一方の日本はチャンピオンズリーグで失敗が続いている。
チャンピオンズリーグで競争力を見せられないのがクラブポイント墜落の直撃弾として作用した。
今シーズンも2ラウンドまでの8試合でJリーグがおさめた勝利は2勝にすぎない。
Jリーグチャンピオンの広島は2連敗を記録中だ。


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Jリーグは出場権縮小の可能性に危機感を感じた。
これは3月に就任する田嶋幸三日本サッカー協会新会長にとっても大きな課題である。
田嶋会長は"成果を出す日本サッカー"を公約の核心に出して当選した。
ブラジルワールドカップとアジアカップの相次ぐ失敗で国際競争力が落ちたという批判を聞く日本サッカーの再建が、彼の1次目標だ。
日本サッカー界で競技力部門に強みを見せる筑波大学出身で、技術委員長を引き受けたキャリアを持つ田嶋会長に票を送ったのも、そのような方向性に多くの人が同調したからである。

ワールドカップとアジアカップで成果を出すには4年の長期的な観点から始めなければならない。
一方のチャンピオンズリーグは毎年行う。
日本サッカー協会とJリーグが、解決すべき課題としてチャンピオンズリーグに焦点を合わせた理由である。

チャンピオンズリーグの競争力向上のためにJリーグも額を突き合わせている。
中国の途方もない資金攻勢をそのまま反撃することはできなかった。
その代わり2年前から現地情報の共有と弾力性のある日程調整を進めてきた。
現地情報の共有はKリーグが成功を味わった力をベンチマーキングしたものだった。
それでも大きな効果が出ないので、金曜日の試合開催という強硬姿勢まで取ったのだ。
ガンバでプレーしているオ・ジェソクは「まず相手チームが一番不満を持つだけのことではあるが、その部分も説得したようだ。選手も金曜日の試合でサイクルが変わる難しさがあるが、全員がチャンピオンズリーグで成果を出さなければならないという共感があるのは明らかだ」とJリーグ内の雰囲気を紹介した。


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Jリーグが金曜日に試合を行う基準は翌週火曜日にチャンピオンズリーグを行うチームだ。
彼らには4日間の準備期間が与えられる。
去年までJリーグは週末にリーグ戦を行い、翌週にチャンピオンズリーグの試合を行うまでに3日の準備期間を与えられていた。
これはKリーグも同じである。
だが金曜日開催で一日さらに増えたのだ。

この一日の差は競技力にかなり大きな影響を与える。
チャンピオンズリーグに参加中のKリーグの監督は、日本のこのような戦略について驚くべきことだという反応と憂慮を同時に示した。
浦項のチェ・ジンチョル監督は「前の試合と移動による体力消耗の回復の面で、一日は大きな違いを生むことができる」と語った。
Jリーグで選手生活をしていたソウルのチェ・ヨンス監督は「やはり日本らしいと言うのだろうか?自分たちのできる最も現実的な方法を選んだようだ」と語った。
全北のチェ・ガンヒ監督は「去年、ガンバ大阪と8強2次戦を行う前、土曜日に私たちはホームでソウルと激しい勝負をして行った。3日なら回復できると見ていたが息切れした。そのとき私たちもあと一日さらに時間があれば良いと思ったことがある」と具体的な経験を紹介した。

Jリーグのこのような果敢な挑戦は、Kリーグにとって珍しいこと程度として眺められる状況ではない。
中国スーパーリーグの成長の勢いは、最終的にKリーグまで脅かすことになり得るからだ。
スーパーリーグにとっても、Jリーグを越えれば当然その次の目標はKリーグにするだろう。
Kリーグも去年は全北しか8強に進出しなかった。
スーパーリーグとの競争で押されれば、クラブポイントは下がるしかない。


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それでもJリーグのように金曜日の試合開催に切り替えるのは、Kリーグに合っている政策ではない。
金曜日にFC東京は1万1488人、ガンバ大阪は2万535人の観客をホームに呼び込んだ。
ガンバの場合、今シーズンから4万人規模を越える新競技場を使っていて、去年の平均観客より5000人以上増えたが、東京は観客が半分以上減った。
ファンダムの忠誠度が高くて韓国より金曜日の夕方を過ごすのに自由な日本でも、観客の誘致に困難を経験した。
それを甘受してもチャンピオンズリーグで善戦するという意志もあるが、Kリーグではともすれば興行に大きな問題を引き起こすことになる要素となる。

チェ・ガンヒ監督は「金曜日の試合を果敢に進めてみる価値もあるが、容易ではないと思われる」と語った。
チェ・ヨンス監督は「とにかく自分たちの実力で勝負をしなければならない。3日の準備期間というシステムの中で結果を出す」と覚悟を明かした。
一日の差でチャンピオンズリーグでの成果を叫ぶJリーグにどういう競争力を与えるのだろうか?
Kリーグにとってはどんな変数として作用することになるのだろうか?
金曜日の試合を敢行したJリーグの挑戦に視線が行く。



Number(ナンバー)897号 俺たちのJ 2016 その先の世界へ― (Sports Graphic Number(スポーツ・グラフィック ナンバー))Number(ナンバー)897号 俺たちのJ 2016 その先の世界へ― (Sports Graphic Number(スポーツ・グラフィック ナンバー))
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