[単独] 前職プロ審判の直撃インタビュー「腐った水で一緒に戯れてこそ生き残れるのが現実」
日刊スポーツ




※一部要約

釜山地方検察庁がアン・ジョンボク前慶南FC社長の在任期間である2013年と2014年に、前・現職プロ審判を買収して有利な判定を依頼したという疑惑を捜査中だ。
捜査線上に上がった5人の審判のうち2人が拘束されてサッカー界が大きな衝撃を受けている中、この前までプロ審判として活動していたA氏が日刊スポーツに連絡を取ってきた。

彼は「私はもう審判界から離れる」として、「良心的で熱心にやっている後輩審判が多く、彼らがずっと被害を受けてはならないという考えでインタビューをすることになった」と明かした。


─初めてプロ審判になったのはいつなのか。

「2005年である。プロに来るとすぐ先輩たちに"政治を学ばなければならない"という言葉を聞いて情けなかった。だが本当にそうだった。委員長(審判委員長)によく阿諛追従した人は点数(評価点数)がしっかり出て・・・。委員長の動きについてまわるだけの審判も多い。委員長が地方に行けって酒を飲めば、審判がぞろぞろと来て勘定をする。そんな審判が割り当てを確かに受けていた。先輩たちは私にも"あのようにしてこそ成功する"と助言した。だがそうはできなかった」


A審判は韓国を代表する国際審判である。
去年のFAカップ決勝にも投入され、今年1月のオーストラリアアジアカップのときも審判として割り当てられたが、負傷で参加できなかった。
彼は大韓サッカー協会で施行中の"ワールドカップ審判フューチャーズトリオ"の一員でもある。
これはロシアワールドカップに韓国審判を送るという計画で、協会が去年の末から野心に満ちて始めたプロジェクトだ。
国際舞台でも認められた最高の実力者だったが、肝心のKリーグでは去年と今年の夏までは主にチャレンジ(2部リーグ)に割り当てられていた。
今年の夏の中間評価で点数が低く、プロ審判から中途脱落した。


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─今回プロ審判から脱落したと聞いた。

「2005年にプロ審判を始め、今回まですべて四回途中で脱落した。最初は年齢が若いからだと聞いた。二回目、三回目の脱落は納得するくらいの理由があった。私が決定的な誤審をしたことがあった。さっぱりと受け入れた。私の誤審で被害を受けたチームがあるので、責任を負うのが正しい。今回が四回目だ。私の点数が最も低いと言っていた。実力がなくて切られたなら駄目だからということだが、私は今年懲戒を一度も受けていない。大きな誤審をして懲戒を受けてた審判も生き残ってたのに・・・。今回、私はプロから落ちるとすぐ協会にも問題があるとしてプロ連盟に決定を再考するべきだと言ったが、結局受容された。協会は実業団の試合にひとまず割り当て、"今後プロにまた上がれるように手助けする"と言った。だが断って引退すると言った。8月以降は国内の試合で割り当てを受けなかったし、国際審判も来年からやらない。私は11年間国際審判をした。国際審判を名誉と考えていて、金儲けの職業と考えたことはない。審判をしていて10ウォンも受けたことがなく、良心を売ったこともない。誉れ高く退く」


─審判をしていて"これはない"と思ったことはあったか。

「数年前である。大田でプロ審判の体力訓練があった。訓練がすべて終わって当時の委員長が私たちを座らせ、"全員目を閉じなさい"と言った。それとともに"審判をしていて指導者から連絡を一度も受けたことのない人は手を上げなさい"と言った。私は手を上げた。しばらくして目を開けてみると、私の他には先輩2人だけしか手を上げてなかった。他の審判が普段から監督の連絡を受けているのか、そうでなければ連絡を受けてないが手を上げなかったのかは分からない。呆れたのは委員長の言葉だった。(手を上げた)私たちの方を見て"君たちはだから判定を見落とすのだ"と言った。一体これは何のことなのかと思った」


─プロ審判をしていて委員長から特定の試合をよく見て欲しいという言質、あるいは圧力を受けたことがあるか。

「はは。そういうのはない。以前、アマチュア審判の時代に某監督が私に金を与えたことがあるが、その封筒を投げた。そのことが噂になって誰も私に要請しない。私は彼らのラインではない。受け入れない私に指示はしないだろう」





─そのラインの実体は何なのか。

「審判高位職と親しい特定の何人かの審判だ。残念なのは、一部の間違った審判があらゆることを思うままにして、最初は清廉だった審判も染まるしかないということだ。考えてみて欲しい。今まさにプロに入ってきた審判が意地悪をするだろうか。だが生き残ろうとするなら、その水(ライン)に入らなければならない。その水で仲間同士戯れている審判が、結局はすべて思うままにしている。そこに入ってなければ割り当てを受けられないので、審判にとって大きくなるほかない。腐った水で一緒に戯れなければ、澄んだ水も生き残れないのだ」


─審判界にインナー・サークル(少数の核心権力集団)があるということなのか。

「合っている。こういうこともあった。プロ連盟は審判の割り当てをした後、当該の審判の間でも互いに分からないようにするのではないのか(同じ試合に割り当てられた審判の間でも、互いに分からないようにするのが原則)。ところが去年、私がある地方の試合に割り当てられて行ったのだが、同じ試合に割り当てられた先輩の審判に"よお、お前は下ってきて兄に電話もしないのか"と電話が来た。その審判は委員長の右腕という言葉が広まっていた。これは何なのか。委員長がその審判に割り当てをすべて教えていたのではないか。プロ審判同士がするオンラインコミュニティがある。試合前日、審判が"太和江の水は良いね"、"東海に来ると涼やかだ"という文章を載せる。自分が蔚山(太和江)や江原(東海)の割り当てを受けたということを躊躇なく共有している。コメディのようなことが1つ2つではない。こうしたインナー・サークルを破らなければ、審判界を浄化することはできない」


─最後に言いたいことは。

「審判も間違っているが、審判を利用する人(クラブや監督)、そして審判に金や接待を受けた人(審判高位職)がより大きな問題じゃないのか。今のサッカー界はこの問題を密かに覆ってしまい、どうにかして波紋を最小化しようとしているが、それでは答えがない。何年か後に再びまったく同じ問題が生じるだろう。この際、確実に根っこを抜かなければならない。審判だけでなく、韓国サッカー全体のためにもそうしなければならない」


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